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成城学園初等学校 立木和彦校長先生

新年度にあたり、新しい試みがあったら教えてください。

成城学園初等学校 立木和彦校長先生

本校は1917年に当時の画一教育を打破して
小学校教育のよりよい進歩に寄与するための
『実験学校』としてスタートしています。
常に子どもを中心とした教育を心がけ、
「子どもが何を求めているのか、何をしてあ
げればよいのか」を 考えて教育を変革すると
いうのが基本です。
現状に満足せず、常に「本当の教育・理想の
教育」を追い求めながら日々の教育活動をおこなっています。2017年の100周年に向けて、新たな教育改革を検討しています。このプロジェクトは11年前からスタートして、今の子どもたちにどんな教育をしたら良いか、全教員の共同研究として取り組んでいます。「基礎基本をしっかりと身につけさせ、さらに人間関係を深めていける場としての学校」これが第2世紀の初等学校の姿です。「基礎学力の向上」「人間関係の充実」この2つの柱を軸にして改革を進めます。
これまでの伝統を大切にしながら、さらに基礎学力を身につけさせるためにどうしたら良いかを考え、今は4年生から指導している英語を1年生から始めます。各教科の始期についても検討しています。国語と算数、本校では数学と言っていますが、この2科目を入学してすぐから同時期に始めることには無理があるだろうというのが本校の考えです。発達段階を考慮して、国語力をしっかりと身につけさせた上で、数学を教える。そうすることで、文章題も問題なく取り組めます。かつては、3年や2年の2学期から数学を始めていたこともありました。最近では2年の1学期から数学をスタートさせ、6年分を5年間で行う独自のカリキュラムを組んでいました。その後、様々なデータを取り、実験的に1年生に数学の授業を実施した結果、1年生に週2時間数学を特設することで、数学の知識や技能をよりゆとりを持って身につけさせることができるだろうと考え、今年度から1年生に週2時間「数学」を導入することになりました。
もうひとつが「人間関係の充実」です。昔は子ども同士の交流の中で自然に身に付いていた、対人関係能力が、核家族化や少子化の影響で上手くいかず、いじめ・不登校・引きこもりなどの様々な社会現象もおきています。一言足りなくて誤解を生んだり、一言多くて傷つけたりと、友達関係で悩む子も増えています。解決するためには、コミュニケーション能力をつけることが大切です。本校には「劇」の授業があります。様々な場面で自分の考えを言ったり、相手の意見を聞いて、集団の中で自分はどういう形でかかわりを持てばよいかを学びます。これをさらに発展させて、クラスだけでなく学年の中でのつながり、異年齢でのつながりを持てるように新たな教科として「つながりの時間」を設けます。人間関係をより深めていくための術を、家庭教育だけでなく、学校教育の中でも学ぶ場を作っていこうということです。

朝礼ではどのような話をされますか。

全校児童に、週1回、月曜日の朝「朝の会(全校朝会)」で話しています。子どもが興味を持つような話題で、話し方に関しては中学年あたりを中心に、具体的な話を交えるようにしていますが難しいです。先日話したのは、女子のスキージャンプ高梨沙羅さんの話です。彼女は体型的には外国人と比べてハンデがあるが、日々の練習で技術を身につけて、対等以上に戦っているし、勉強もすごいんだよと話しました。彼女は16歳、高1ですが、高校卒業程度認定試験(旧大検)に合格している。学業もおろそかにせず、よりよい環境でスキーをするために、時間を確保しているのはすごいよねという話です。忙しい中でも夢に向かってがんばる姿は見習ったほうがいいねと話しました。
ドラえもんのポケットの話もしました。今、ドラえもんのポケットから出てくる発明品を公募しているんだそうです。君たちの自由な発想で、どんなものがあればいいか考えて応募してみたらどうかと話しました。すると早速、3年生の女の子が、こんなものを考えたと言ってきました。いい結果が出るといいねといって返しましたが、興味を持ってもらえる話をしています。月曜の朝礼が終わると、次の月曜に向けて情報収集をしています(笑)。その他、クイズ、作文紹介、学校生活や登下校時の注意をすることもあります。

成城学園の児童の皆さんの特徴を一言でいうと。

「笑顔の似合う子どもたち」です。明るく元気で、子どもらしい子どもに育っていると感じます。いろいろなことに興味を持って取り組む積極性を持っているし、みんな学校が楽しいと思っています。それは目の輝きになって現れます。パンフレットの撮影に来たカメラマンがどの場面でシャッターを切ってもいい笑顔が撮れますねとおっしゃってました。

最近児童との関わりの中で嬉しかったことを教えてください。

成城学園初等学校のマスコット、どろだんごくん

ずっと担任をしてきたこともあって、
校長になってショックだったのは、
チャイムが鳴ると子どもたちが去って
いくことです。担任のときと逆なんで
す。やはり子どもと関わっていたいで
すね。そこで、試みたのが校長室に来
てもらうためのスタンプ作戦。 低学年の子が中心になりますが、校長室に来ると手にスタンプがもらえるんです。また、校長室に集まっておしゃべりしたり、絵本を読んだり。初等学校のマスコットである「どろだんごくん」のぬいぐるみと戯れたり、校長室は子どもたちのくつろぎの場となっています。時には愚痴を聞いてあげることもあります(笑)。
嬉しかったのは2月5日から4泊5日で出かけた4年生以上のスキー学校でのことです。5年前からスキー学校も、縦割りの学年混合で実施しています。部屋も混合です。今年は初心者が多いクラスがあって、私自らも班を担当してスキーを教えました。靴をはくところから始めて、最終的には全員が一人でリフトに乗って滑れるようになりましたよ。子どもの上達の速さは凄いものがあります。子どもと直に触れ合いながら楽しい時間を過ごせて幸せでした。

学校HP⇒成城学園初等学校